万事屋ビスタ
第6話 理解不能
人間、焦りすぎると意味も無い行動にでる。
この場合、人間 = 私のことだ。
遺憾なことに先人の言葉に漏れず違わず、私はマジで焦り過ぎて何かとんでもないことをやらかそうとしている。
いや、やらかしてしまったのかもしれない。
過去形。そう過去形だ。
ちなみに現在進行形にもできる。
万事屋ビスタ No.6
どこかでチュンチュンと小鳥が平和に鳴いている。
上等な衣、繊細な刺繍になんか自分では到底できそうもない髪型。
「ど、どうも、お帰りなさいませ…?」
何故、貧乏人の代表とも言えそうな私がこんなところにいるんでしょうか。
「・・・は?」
「と言いたいのは実は私の方だったりするわけですよ、絳攸さん」
こんなところ = 紅家本邸である。
あはん本当まじわけわかんないぜホワイ!?
うふふ、と右斜め上辺りに視線を遊ばせると扉を開けたままで固まっていた絳攸さんが額に手を当てて1つ溜め息を吐いた。
私も吐いていいですか溜め息。
「・・・黎深様か」
「他に誰がおられましょう」
いや、いない。(反語)
あの突然の科白の後、気が付いたら紅家にいたとかホント犯罪だぞ紅家・・・!?
しかもなんか服も着替えさせられてるしちょっとおい貴族だからってやっていいことと悪いことがあるぞ!つーか私も一応オンナノコだからさあ!そらナイスバディとか豊満とかいう言葉とは程遠い身体ですけど勝手に脱がさないでくれマスカ!?
「・・・すまんな」
「絳攸さんに謝られましてもね」
つーか口に出てたのかという突っ込みはナシだ。
なんかもうどうでもいいから。
「私としてはどうしてこんなことになったのかを知りたいんですが」
「・・・・・・・・」
沈黙ということは絳攸さんも同意見なのだろう。
沈黙のままに一度視線を遇わせ、はぁ、と深い溜め息を吐く。
「二人して何をやっている、心気臭い」
・・・すまんな、と絳攸さんがもう一度謝ってきたのが聞こえた。
この人も気苦労が多いんだらうな、とちょっと気の毒に思った。
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第6話 理解不能
彩雲国に出てくる髪型(てーか昔の髪型)って絶対一人じゃできないと思うんだ。
ま、私は普通の髪型でも危ういがな!←
2008/3/11
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