万事屋ビスタ
第7話 お仕事
万事屋ビスタはその名の通り、何でも屋だ。
掃除・洗濯・使いっ走り、何でもござれ。
これは別に「私何でもできるぜ!」とか自意識過剰に言いふらしたいわけではなく、寧ろ特にこれと言った特技がないの苦肉の策である。
稼がないと生きていけねぇという天涯孤独の身の上のにとってそう気づいた瞬間「え、でも私この国の行儀作法とか全く知らねぇやっべー出稼ぎできないじゃん」とちょっと愕然とした。
一応、拾い親に教えてくれと頼んでみたものの、「んなもん知るか」と一蹴されたのは忘れもしない。
私って本当に不幸だ。
とにかく、万事屋ビスタは庶民街にある庶民(それも貧乏)による庶民のための猫の手も借りたいという窮地においてのみ駆り出される店である。
普段は趣味の、最早本業になりつつある菓子などを売って生計を立ててはいるがまあ一応は何でも屋だ。
ここで忘れてはならないのが庶民の、というところである。
金持ちに雇われればそれは給金がいいのは解りきっていることだか如何せん、金持ちは行儀作法に五月蝿い。
ということで自分には無理。
ならばチマチマ稼ぐしかないではないか、というのがの出した結論である。
万事屋ビスタ No.7
そう、あの時は思いもしなかったんだ。
こんな所に私がいるだなんて。
「・・・そっちじゃなくてこっちですよ、絳攸さん。」
わたくし、只今紅家にて侍女やってます。
・・・絳攸さん専用の。
主な仕事は
1に絳攸さんのお世話
2に(迷子にならないための)付き添い
3によとぎ。←
・・・っておい今なんか変なやつあっただろ!?
と、もちろん黎深から言われた瞬間、当然の如くは激しく突っ込んだ。
なんだそれは嫁入り前の女にさせることじゃねぇっつーかそういう仲でもない私にやらせることじゃねえ!
もっともがそう口に出すよりも絳攸が青筋浮かべて黎深に詰め寄る方がはやかったが。
「また何を考えているんですかあなたはぁああああああ」
「娘だ」
そんな絳攸さんに黎深さんがほざいたのはこんな台詞。
おいちょっと意味わかんねえのは私だけか?
「「………………は?」」
絳攸さんと二人揃って首を傾げた。
なんのことだ、とありありと顔に書いてあったのだろう。
黎深さんはペラペラと喋りだした。
・・・・・正直、かなりウザイ。
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2008/4/15
とってもスランプ。
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